オレンジ、黒、紫、と鮮やかな色のハロウィン飾り。見ていて楽しく、ついつい買いたくなってしまうのを我慢しています。定期レッスンでもシーズンクラフトということでガーランドや立体オブジェなど幾つも作ってきました。毎年時期が近づくと、「今年も出して飾っていますよ〜」「今年は玄関をやめてリビングにカボチャと一緒に飾ってます〜」なんて報告をいただけるのも、末長く飾って楽しめるペーパーフラワーの楽しみです。
2時間で完成させるために
いつもは型抜きした紙を使い多少の加工をして花を作っています。ハロウィングッズは過去にガーランドやカボチャ、帽子、フレーム、リース、など作っているので、何か新たなものを考えなきゃと悩んだ末に、魔女を作ろう!と閃きました。
昔量産したミニ帽子のカッティングデータを使い、顔はアザレア工房でさまざまな作品に登場するスフィアを。サイズは手乗りと決め、試作を2体作ってみたのですが、今ひとつピンとこない…。制作にかけられる時間は1回2時間のみ、魔女本体は全員同じ、装飾を自由にやってもらうことで楽しみながらオンリーワンの魔女を作るコンセプト。可愛いは可愛いし、貼るだけの装飾パーツをいろいろ準備して楽しく作れる…でも何か物足りない。
何がいけないのか、物足りないのか。さっぱり埒があかないので魔女を1)魔女の体、2)頭、3)髪の毛、4)衣服、5)帽子、6)装飾、と分解してみました。これらを2時間でまとめ上げる絶対条件もあります。最後に取り掛かる6)装飾はお楽しみ部分だから時間を取りたい、時間がかかる上に単純作業の2)頭はこちらで作ってパーツ提供でいいかも。そんなふうにそれぞれの部位の制作時間を割り出していきます。
時短できるところは時短するために1)と4)を兼ねられないか、動きを出す方法は?などの形づくりだけでなく、特殊な材料で価格を上げたくない、なども考えに入れて…。と盛り込んでいったけどやっぱりピンとこない〜
この数年、2、3ヶ月かける作品が増えているので大作が続いた後や大作を控えて息抜きも兼ねて、1レッスンで作れる小さなシーズンクラフトを合間に入れるようにしています。今回の魔女は11月から取り掛かるお正月作品の前の息抜き。もっともっとお楽しみ要素を入れ自由に作ってもらいたいのに、装飾だけが自由なんて物足りない…。そこに気付きました。
童心にかえって
試作を眺め、自由に作れるのは衣服と結論。そこからは早くて、チラシを使ってごちゃごちゃと試し、ようやく納得いく魔女が生まれました!
カールの付け方などで個性は出ても型抜きした紙を使う以上どうしても形の制約が大きい通常の花作りと違い、自由度がぐんと高く、自分だけの魔女が生まれると確信。帽子の作り方や全体のサイズも見直して、紙を無駄なく使うことで材料費もクリア。
満を持して登場した新レッスンの一番の特徴は紙を自由に造形する魔女の衣装です。頭の中でどんな魔女なのかを考え、それに合わせて自由に形をつけていく楽しさ!
「風の中に凛と立つ、ちょっと偉そうな雰囲気の魔女かも」 「あたしだってなれるもん、と背伸びしてるおチビちゃんの魔女見習いって感じにしたい」 「せっかくだからおしゃれな魔女、かわいくなってほしいんだけど」
「お姉さん的なスマートな魔女がいいなぁ」
それぞれイメージはありながら、実は自由な造形に思っていた以上に苦戦しました。こちらを伸ばすとあちらが短く、ここにドレープが欲しいのに、変なシワにしかならない。何度でも作り直せる仕組みなので、何度も直すうちに理想の形からどんどん遠ざかり、自由に作るって難しい〜と悲鳴が。
頑張った甲斐があって、同じ材料を使っても唯一無二の可愛い魔女が生まれましたよ♪
どーこに貼ろうかなぁ…。好きなだけ使える花パーツを自由に貼ってオシャレしていきますよ〜
後ろ姿も愛らしくて♪



