ハッピーハロウィン♫

10月最後の日、午前中はギリギリ曇り空を保っていたけれど、やはり昼過ぎから雨になりました。

地域のハロウィン行事もこんな天気では・・・と心配していたのですが、思いの外たくさんの

お子さん達が仮装して来てくれたとのことで、なんだか嬉しくなりました。

小さなお子さん達が「変身」して外を歩く機会ってとてもワクワクして特別なこと。

事前の準備はもちろん、雨の中、ずっとお菓子の配布をされていた役員さん達に感謝です。

カラベラ・骸骨を飾る

丁度A4サイズのフレームに収まるカラベラは昨年、所属するJPAの新刊本用のデザインコンペのた

めに作った作品です。

指定のフラワーパンチのバラの使用が条件だったので、全サイズを使って楽しく作れるものをとデ

ザインしました。

真上からの写真でわかりにくいですが、白い骸骨部分を背景の黒地から数センチポップアップさせ

て、目玉のバラが飛び出すぎないようにしています。

白いカラベラを彩る柄は全て5弁のフラワー型をそのまま貼ったり切って使って描いています。

たっぷり絵の具を使って鮮やかに塗った現地のカラベラの雰囲気が出るように、面倒でも黒をずら

して下に貼って立体的に見えるようにしたのがこだわりです。

全部で17個のバラが必要なので単発クラスで作るにはボリュームがありすぎなのが難点ですね。

でも実際のクラスならバラ以外のよりシンプルな花で作るのも良さそうです。

何よりこのカラベラは色とりどりの模様を好きなように貼っていくのが本当に楽しいです。

コロナ自粛が続いていた昨秋、わずかに開催できたホームレッスンで目にされた生徒さん達の何人

かはすごく気に入ってくださって、「かわいい!」と好評でした。

(かわいい・・・?のか・・・)

今年もこのカラベラのレッスンはできませんでしたが、来年はぜひやりたいな、と考えています。

 

ハロウィンツリー

このミニツリー(高さ20cmくらい)もカラベラと同じ、新刊本用のデザインコンペに出したもので

す。カラベラとはガラリと雰囲気を変えて、大人のインテリアに溶け込むようなものを目指して

作りました。

この錐形もAzalea工房の工作モノではおなじみの形で、魔女の帽子やクリスマスツリー、サンタの

帽子、とサイズや色、飾りを変えて毎年必ず作るものの一つです。

ハロウィン向けの飾りというと、そのはっきりした色使いのせいかアメリカナイズされたおなじみ

キャラクターのせいか、敢えて飾って楽しみたいものがあまりないように感じます。

せいぜい小さなジャック・オー・ランタンをちょこんと置いてみるくらいの方も多いのでは?

それならハロウィンに関心がなくても飾って楽しめるものをと思い、6角錐の3面にオレンジと黒の

ミックス花弁のバラを飾ってみました。 錘自体は黒系のダイヤ柄とシルバーの輝きがきれいな紙を

交互に貼ってかっこよさを出しています。

最後にエレガントな動きを出すために、捻った細い帯紙を上から這わせました。

下の写真では更に帯部分に手作りの白コットンパール風の玉を散らしていますが、ちょっとだけ

可愛らしさが増していますね。

色々と考え抜いて作ったデザインですが、カラベラもハロウィンツリーもコンペ落ちしています。

自分のデザインが本に掲載され沢山の人に作ってもらう嬉しさを味わうことができなかったのは

とても残念ですが、おかげで毎年飾れるお気に入りができ良い記念になりました。

また、単発レッスンしやすい内容にブラッシュアップして来年出そうと考えています。

カラベラを飾るということ

以前もブログで書いたことがあったのですが、長らくメヒコの地方都市に住んでいたのでハロウィ

ンには格別の思い出があります。

日本に戻ってきてからもう10年以上経つのですが、一昔前の当時でもアメリカナイズされた(商業

っぽさのある)ハロウィンと、数日後に迎えるメヒコ伝統の「死者の日」がごっちゃになった半端

ない盛り上がりがありました。

ハロウィンのアイコンといえばなんといってもジャック・オー・ランタンを思い浮かべますよね。

でも、「死者の日」であればやはりカラベラ(骸骨)は外せません。

おしゃれして着飾った人もぼろを着た人も、お金持ちも貧乏人も、年寄りも若者も、地位が高くて

も低くても、その下は誰もが同じ骸骨。

死という万人が避けられないものを前に、その深淵を見据え目を逸らさず、その恐れを笑い飛ばす

ことで乗り越える象徴としてカラフルに彩ったカラベラをオフレンダ(祭壇)に飾ります。

あの世とこの世の道標となる金色に輝くマリーゴールドを飾る光景などと合わせて、

「リメンバー・ミー」という映画でおなじみですね。

(メヒコの情景がたっぷりで大好きな映画です!)

そんなカラベラはエレガントなドレスを着て羽つきの優雅な帽子をかぶったカトリナという女性の

姿で登場することが多いですが、飾り用のオブジェは色鮮やかに彩色された頭蓋骨がたくさん屋台

に並んでいました。そこに、自分や家族の名を入れてもらったり、親しい友人の名を入れて手土産

にしたりしていました。

そういえば名前入りのミニ棺桶のオブジェなんかもありましたね・・・。

ちょっとギョッとする習慣ですが、慣れるとどうということもなくなりました。

日本のお盆と似ているメヒコの「死者の日」です。

自分も見送る人が少しずつ増える年になり、カラベラに込めた気持ちが以前よりももう一段深く感

じられるようになった気がします。