もうすぐ「ねこの日」〜 ねこのガーランド

2月22日はねこの日ですね。

我が家はアレルギー持ちがいるため、毛のある動物が飼えません。

なので動物好きの子どもは小さい頃からお散歩の犬を撫でさせてもらったり、

お友達の家に遊びに行った時にその家のねこと遊んだりしています。

コロナ禍でお家を行き来することがしにくくなってしまい、撫でる機会がなくなって

しまったのがなんとも悲しいです。

 

前回に引き続き、春の新作のご紹介です。

Azalea工房Creema店

Azalea工房minne店

ねこガーランド 〜 春のベリーカラー

まず、動物モチーフはもうそれだけで可愛いので、その魅力を消さずにペーパーフラワーと

引き立て合うデザインにしようと考えました。

動物モチーフとフラワー、どちらがメインというのではなく、どちらも単体で存在感があり

ながら、ガーランドに合わせるとさらに可愛くなるデザイン。

ガーランドを作る作家さんがたくさんいらっしゃる中、Azalea工房のオリジナルをと

考えついた「ガーランド以上のガーランド」というコンセプトをもとに、まずはねこと花の

組み合わせ方のアイディア出しをしていきました。

 

最後まで迷ったのが、何年も前のカルチャーセンターでの体験講座用に準備したシルエットに

フラワーブローチをつけるものです。

このときは、うさぎと文鳥の二種類を単色シルエットに切り出したベースに体験制作していただく

お花をブローチのように留めるようにしました。

このデザインはとても可愛らしく、体験講座の後は自宅レッスン用に厚みのあるベースに変えて

ブローチ部分もコサージュのようにして作っていただけるよう変更しています。

ただ、シルエットにした際にねこはそののびやかなポーズが大きなチャームポイントになるので、

ブローチのように花を留められるポーズ優先でシルエットを選ぶのが難しい気がしました。

 

そんなわけでねこと花はそれぞれ独立したパーツとしてガーランドにすることに。

となると文鳥やうさぎのように無地のシルエットでは物足りなく、オリジナルのパターン

ペーパーを作ってシルエットを切り出すようにしました。

今回はねこが持つイメージの中から、優雅、のびやか、気品、愛らしさ、といった部分を

感じられる柄を選び、それぞれのポーズに合わせて効果的に柄がはいるように考えています。

紙の質感で変わる印象

花パーツは春らしい色を、と考えた時にありきたりだけど真っ先に浮かんだピンク系に。

パステル系のピンクを幾つか試したときは、(合わないわけではないけれど・・・)と

いう感じだったのが、くすみ感のあるこの色にした時にパッと「ベリーの茂みのある森を

気ままにお散歩するねこの姿」が浮かんできました。

私の場合はこんなふうにぼんやりとであっても物語が浮かんだときは、わりとスムーズに

花の組み合わせが決まっていきます。

 

今回自分でも意外だったのは、メインのベリーカラーの紙が発色が素直で愛用している

いつもの洋紙ではなく、和紙を意識して作られた洋紙の方がイメージにぴったりだったこと。

ねこの柄が思いっきりエレガントな洋風なので、初めはピンク系を、淡いものから濃いもの

まで試しました。 中でも濃いもののほうがぼんやりとせずにきれいに見えたので、

赤みがかったもの、青みがかったもの、むしろ茶に近い色、など手持ちの紙を順に試し

たのですが、いまひとつピンとこなくて、ふと思いついていつもは和風の作品に使う

ことの多い紙で試作したところ、これが当たりでした。

やわらなか毛羽立ち風の表面が濃くてキツくなりがちな色味をグッと抑えてくれ、

朗らかさに加えややもすれば妖艶さも出せる色が、穏やかな優美さだけを残しています。

このガーランドはねこの溌剌とした動きというよりは、飾った時に気持ちがほぐれるような

ねこののびやかなところを感じられるようにしたかったので、この紙の質感と色がぴったり

でした。

ガーランドは板紙を使用せずに軽い仕立てにしているので、添える花パーツも

立体的なバラではバランスが取れず、極力平面に近い創作花にしています。

平面に近い花はバラなどの複雑な曲線のものに比べた時に、下手をすると

ペタッとしたチープな工作感が感じられる場合があります。

しっかりと奥行き感が出るように花の細部を作り込み、葉も何種類か組み合わせ、

色だけでなく紙質も変えることで、花パーツだけでもインテリアとして利用できる

ようにしています。